ギャラリーGALLERY
2021年08月25日
河濱焼 茶碗
永楽保全作
時代箱 而全極め箱
永楽保全作の河濱焼茶碗です。
河濱焼は嘉永二年(1849)頃、膳所西総門付近に開窯したと伝わっています。
保全の名工ぶりは名高く、紀州徳川家をはじめ各地の大名や門跡寺院に招かれお庭焼の指導にあたっています。
大津では円満院門跡の命により嘉永四年から安政元年(1851-54)まで製作した湖南焼が知られていますが、この河濱焼はそのプロローグのように近江は大津の地で生まれました。
保全の作域の幅を見せつけるかの様に、湖南焼が染付・祥瑞写・金襴手といった鮮やかな磁器であるのに対し、河濱焼は土味を活かした温かみのある穏やかな作風が特徴となっています。
この茶碗は高台脇に『河濱』の大きい方の印がくっきり押されています。
腰の部分の石ハゼも良い景色となっています。
箱は時代の杉箱と十七代永楽善五郎 而全の極め箱があり、眼鏡外箱が添っています。
時代の味がついています。
傷や直しは有りません。
サイズ 直径約12.6cm×高さ約7cm
◎お買い上げ有難うございました。