用語集GLOSSARY

杣山焼 そまやまやき

  杣山焼は文化11年(1814)頃に大津の杉山吉右衛門という人が、仁阿弥道八の弟子を招き大溝藩の領内(今の高島市音羽)に開窯したと伝わっています。音羽山中の土を用いたことから音羽焼(おとわやき)とも呼ばれるようです。

 一度中断しましたが、天保年間に音羽村に住む中江与平が復活させたといいます。残された箱書き等から杣山焼は大溝藩の保護を受けていたように考えられています。幕末には廃窯となり、操業期間の短さから伝世品も少ないようです。

 『杣山』『音羽』の印刻銘があるのと『湖西』『西湖杣山』といった琵琶湖を意識した染付銘、『杣山与平』の染付銘などがみられます。